てんかんマークを作った気持ち

ヘルプマークヘルプカードが世の中に広まってきていますね。テレビのCMやポスター、実際付けている人を見かけることも増えてきたように思います。
以前ブログに書きましたが、こけしも外出時は常に携帯していて、発作時にヘルプカードを見せて対応してもらったり、発作後つらい時にヘルプマークを見た人に電車の席をゆずってもらったりしました。

でも、普段はポケットやカバンの中の、すぐ取り出せるところにしまっています
ヘルプマークを持つ人はそれぞれ色んな事情があるでしょうが、こけしの場合「常に必要ではない」のです。こけしは服薬していても発作の起きる、いわゆる「難治性てんかん」ですが、それでも発作は多くて月に数回です。それに発作のないときは、わりと健康な方じゃないかと思います。
「ヘルプマーク」と聞くと、知っている方は「席をゆずる」と連想する人、多いのではないでしょうか。実際こけしもゆずってもらったことがありますし、CMやポスターでも呼びかけられています。でも、こけしは普段は「どうぞどうぞ、自分は元気なので、席をゆずります!」という方です。
何ともないときに声をかけられては申し訳ないので、しまっているわけです。

こけしは大体、発作の前兆があるし、発作中も意識があってカードを出して見せるくらいの動きはできます。
でも今までの経験から、意識消失、全身硬直、幻覚などの症状でカードを出せない可能性はあります。それに、家にいる時より、外出中の方が発作の症状が重く出ることが多いです。

ちょっとでもおかしいな、と感じたら外に出しておくようにはしていますが、突然動けなくなる可能性もあるので「しまっておいても絶対大丈夫」とは言いきれないのが悩みどころでした。

以前、てんかんの方の「(てんかんのシンボルカラーである)紫のヘルプマークがあれば良いのに」という内容のツイートを見て、なるほどな~と思いました。
ヘルプマークを見て「この人はてんかん患者で、普段は元気だけど突然発作を起こす可能性がある」と分かってもらえれば、常に出しておいても余計に心配をかけることはないわけです。
…まあ実際のところ、世の中にてんかんはまだまだ知られていないし、偏見もあるし、人によって症状もさまざまなので、そんな単純な話ではないのですが…。

でも、「この人はてんかんだ」とすぐ分かるものを常につけておけば、気持ち安心だなと思いました。発作で動けないときに、それを見て「てんかんだ」と気付いてもらえるなら、万が一ヘルプマークを出せなくても、なんとかなるかも…。
それで「てんかんマーク」を100均ショップで材料を買って自作して、ヘルプマークにくっつけました。カバンやポケットからそれだけは常に出しておいて、もし発作が起きたときは気付いてもらえるように、それと自分でもヘルプマーク・ヘルプカードをすばやく外に引っ張り出しやすいように。

実際「てんかん」という文字を見て気付く人がいるかというと…現実的に考えて、ほとんどいないかもしれません。だから実質、自分を安心させる「おまもり」的な感じです。
また、せっかくだから、おしゃれなデザインにと作ったおかげで、つけるのが楽しくなって、ヘルプマークのつけ忘れがなくなりました。今はそれでいいのかな~と思います。

「てんかんヘルプマーク」みたいなものが広まって、てんかんの人がそれを堂々とつけて、急に発作が起きても周りの人が「てんかん」だと気付いて助けてくれる、そんな世の中になったらいいなと思います。