てんかん発作の振り返り、発作が起きる前の準備

同じ「てんかん」という病名でも、人によって症状は色々です。
こけしはわりと発作中の意識も記憶もはっきりしていることが多いです。でも記憶はどんどん薄れるもので、次の診察の時にはいまいちどんな様子だったか覚えていないもの…。
友達へのLINEや、Twitterで発作の報告を毎回するようになって、ひとりで落ち込んだり発作から目を背けたりしなくなったのと同時に、発作の記録にもなっています。発作が起きた時の状況や、時間、症状などは、治療のために重要な情報です。

先日の発作を振り返り…。
前の発作から3週間後の夜、洗髪をした直後のことでした。
こけしはなぜか入浴中、特に洗髪中は発作が多いので、色々工夫して慎重に、でも過剰に不安にならないようにしています。
夜遅くて迷ったのですが、頭が気持ち悪いのでシャンプーのみすることにしました。

いつも通りゆっくり洗って上がり、「このまま大丈夫そうだな~」と思っていたのですが、髪を拭いているとちょっと嫌な感じが…。特に頭を下げて拭いたときに感じました。

こけしは、みぞおちからのどにぞわぞわと上がってくるような嫌な感じが出ることがあります。
てんかん専門医の方のツイートで知ったのですが、この不快感は「上腹部上行性感覚」という前兆(小さな発作)で、側頭葉てんかんに多いそうです。こけしは、特定できていませんが、おそらく左側頭葉てんかんです。

「ちょっと嫌な感じ」くらいで、そのまま治まることも多いですが、過去に油断して何度も発作が起きたので、髪を乾かす作業を中断してリビングに移動…。理由は分からないですが、経験上、明るくて広い場所に移ったり、呼吸を整えたりすると、治まることがあります。
でも、直後にみぞおちに強い前兆が来て、そのまま発作に…。
発作中は毎回、発作の時だけ感じる、耐えられないつらさに捕らえられます。

発作中頭に浮ぶのは「あ~、またやってしまった…」「なかったことにしたい…」という思い…同時に「動かないようにしよう」「けいれんはあるかな」と思考の一部は冷静です。
こけしは右手のみけいれんして、ごく短時間で治まることが多いのですが、今回けいれんはなく、時間は少し長め、数分は経ったように感じました。

「けっこう覚えているものだね~」って思う方もいるかもしれませんね。でも、やっぱりいつも通りには動けないし把握できていません
だから、周りの人が発作中の様子を見ていてくれると重要な情報になります。

発作が起きた時、旦那さんはちょうどリビングにいて、後から聞くと発作には気付いていたのですが、けいれんの有無や時間などは見てなかったそうです。見ているときもあるけど…このときは酒飲んでいたし…。

こけしも目の前に旦那さんがいるのは分かりますが、頭の一部が冷静でも、「今発作が起きているから時間計って」と頼むのは無理です。耐えるのに必死だし話すのは難しいし、あとは「発作がなかったことにして隠したい」という考えもどうしても浮んでしまうから余計に動けないと思います。

発作が治まった後は、すぐ普通に動けるようになって、髪の毛を乾かして寝ました。
その後は違和感や前兆、発作はなし。発作後の頭痛もなく、でも念のため冷やして寝ました。翌日も普通に動けたけれど、散歩すると、左側に軽い頭痛を感じ、次の日には治りました。
正社員として通勤していた頃は数日頭痛で動けないときもあったので、大分軽くなっていると言えます。

今後の対策として、旦那さんに「シャンプーの後は発作が起きやすいから、覚えていてね。発作が起きたらけいれんがあるか見て、時間を測ってね」と伝えておく、またシャンプーする時は毎回事前に「もし発作が起きたら、時間や症状を見てね」と伝えることにします。

診察時に先生により正確な症状を伝えるために、家族や同僚などに発作を見てもらうことは重要ですが、発作が起きたときにはもう周りに伝える余裕はない場合が多いでしょう。発作が起きる前に伝えておく準備が大切です。外出時は、ヘルプカードも伝える手段のひとつでしょう