てんかんの発作は大変だけど、「日常」でもある

近視で眼鏡をかける方、花粉症でマスクをする方、アレルギーで卵を食べない方…大変なこともあるけど、それぞれの日常です。同じようにてんかんで毎日薬を飲むこと、時々発作が起きることは、こけしにとってつらくても「当たり前」のことでもあります。

てんかんの発作が起きた時の気持ち…。毎回ほんっとうに、つらいです。
以前はそのつらさを一人で消化していました。毎月の診察で、先生に報告する以外は基本発作の話はしませんでした。それが当たり前でした。人に話さなくても問題はなかったし、隠せていたから。親にも報告はしていませんでした。いやむしろ、最初に隠すようにと厳しくいったのは親なので、親が一番話しづらい相手だったかも。
大人になって、発作が隠せなくなって、さらに「隠さなくても良い」と知って、誰にでも話すようになりました。

今は発作があったら、まず仲の良い友達にLINEで話します。毎日の世間話のひとつ。こけしが「今日発作が起きちゃったよ」と言うのは、友達の「子供が風邪引いて大変だったよ」「仕事が遅くなって疲れたよ」といった話題と変わらないように思います。

あとは、Twitterに必ず書いています。
これも日常の報告のひとつ。どうしても発作の話ってしたくない気持ちもあるけど、なかったことにできるもんじゃないから、書くことで客観的に向き合えた方が良いと思っています。あと、気軽に発作の話ができる世の中になって欲しいと思うから、自分がまず話そうと思います。

Twitterで発作の話をすると、ちょっととまどうことがありました。それを見た家族が「発作は大丈夫?」「体調は大丈夫?」と聞いてくるのです。
心配してもらえるのはありがたいことだし、今まで何度も発作で意識を失ったりケガや入院をしたりしているから、心配するのは当たり前だとも思います。
…でもね、心配されると困っちゃうのです。「心配させて申し訳ない」って思ってしまうのです。
てんかんの発作は確かにつらくて大変なもので、二度と起きて欲しくないものです。でも、起きちゃったら「日常のひとこま」です。転んでケガしたとか、風邪引いたとかと同じ。
「てんかん」だけ過剰に反応されると、とまどってしまうというか、申し訳なくなってつらいというか…。
元々、長年隠してきたせいもあり、実際に人に迷惑や心配を掛けてきたこともあり、どうしても「てんかん」であることで「申し訳ない」気持ちを必要以上に感じてしまっていると思います。

職場で発作が起きて、でも上司が慌てずに発作が治まるまで待ってくれた時や、家で発作が起きた後、夫がいつも通りにしている時など、過剰に心配されないのは、ほっとするものです。

発作が起きたらもう仕方なくて、基本は治まるのを待つしかないのです。そして、発作が起きただけで毎回ショックです。そこで過剰に心配されると、余計につらいです。どうしようもできないから。

最近は親にも自分の気持ちを伝えて、Twitterでもつぶやいているので、過剰に反応されることはなくなってきたかなと思います。
どうしても心配してしまうかもしれないけれど、「発作が起きた」と聞いたら、「そーなんだ」ってくらいで、普通に見守っていてくれればなって思います。その方が、気持ちが楽でいられます。助けて欲しい時は、ちゃんと言いますから。