夫婦生活のストレスを軽減~タスクペディアの使い道⑥

タスク管理をしてみて、個人的にすごく助かっているのは、「余計な感情に振り回されずに行動できる」こと。

タスク化すると、書き出されるのは「行動」のみで、「感情」は含まれません。
また、「自分のタスク」と「他人のタスク」を分けて考えることができます。

夫婦生活の中で相手の行動にイライラしたときも、タスク管理が有効です。
えなりくんとは大学で知り合い、結婚してもう15年ですが、今でもよくイラっとさせられるのが、「使った物を片付けていないとき」

私もやりがちですが、何でも出したらそのままにしちゃう人です。
服を脱ぎっぱなしにしたり、家のカギをどこ置いたか分からなくなったり…

 

先日、ドライヤーが棚に戻されずに置きっぱなしにされていました。

面倒くさいから片付けてしまいたくなりますが、それはお互いにとって良くないです。

障害者支援の場でも、支援者が必要以上に手を出してしまうと、その場はスムーズに片付くように見えますが、利用者様にとっては「やってもらうのが当たり前」になり、自分でできることが減ってしまう、という失敗が起こりがちです。

 

では、「片付けなよ!」と感情のまま怒るのは?

相手はいい気がしませんよね。けんかになっちゃうかもしれません。
こちらはけんかしたいわけではなく、自分で片付けてほしいわけです。

 

そこで、タスクペディアを使います。「ドライヤーを片付けてもらう」ためには、自分(当方)と相手(先方)はどういう経緯をたどることになるのか・・・?

①ドライヤーを片付けてほしいと伝える(当方)
②いつ片づけると決めてもらう(先方)
③ドライヤーを片付ける(先方)
④片付けたことに声掛けする(当方)


実際にどうなったかというと・・・

「ドライヤーを片づけてくれる?」
「気が向いたら」
「何日までに片づける?」
「来週」

今やれよ!とも思いますが、自分で片付けると決めてくれたので、①と②のタスクは完了。

床に置きっぱなしのドライヤーは気になりますが、あとは相手が期日までに片付けるのを待つだけ。他に自分が今やることはなくなったので、イライラは減少しました。

結局、数日かかりましたが、ドライヤーは片付けられていました
「ドライヤーしまったんだね」と声掛け。これでタスク③と④、全て完了です。

 

大事なポイントは「自分で決めてもらう」「終わったら声を掛ける(ほめる、お礼を言う)」です。

これは障害者支援の中で学んだことです。

人間、人に言われてやったことは続かないもの

日中作業に通うのを渋る利用者様がいたとき、無理やり行かせるのではなく、「何時に行きますか?」と聞いた方が通所できる、ということがありました。

「いつまでにやって」ではなく「いつまでにやる?」と自分で考えて決めてもらうことで、実行率が上がります。


また、人間、悪いことの方に目が行きがち

失敗をとがめることは自然にやっていても、成功をほめることは忘れがちです。

例えば、服薬管理支援をしていると、「飲み忘れ」が一回でもあると厳しく注意しがちです。

しかし、長いスパンで見てみると、以前は毎日服薬の声掛けが必要だったのに、声掛けなしで自分で服薬できるようになっていて、すごく成長しているのです。

一回の失敗にばかり注目して、いつの間にか、普段の成功は「できて当たり前」と評価をしなくなっていた、と気付かされました。

行動をちゃんと言葉で評価されることは、成功体験となり、次の行動へのモチベーションになります。

これらが実際、えなりくんにどのくらい効果があったかは分かりませんが・・・
少なくとも今回、自分で片付けてくれたのは確かです。

ま、一番大事なのは、「自分自身が落ち着いて動けたこと」です。

 

最後に・・・
この事例だと、えなりくんがだらしないやつと感じてしまうかもしれませんが、人間だれしも、だらしない所や苦手なことはあるものです。

えなりくんは、お金の管理はかなりキッチリやる人で、しっかりしているところもたくさんあります。

人それぞれ、得意・不得意があり、得意を伸ばして不得意を補う手段のひとつが「タスクペディア」だと思います。
だれでも無料で使えるので、よかったら試してみてください!↓